マリアンナ・シリニャン

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マリアンナ・シリニャン

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ぶらあぼ2016年9月号「Pick Up」に記事が掲載となりました。
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マリアンナ・シリニャン
Marianna Shirinyan

2006年ミュンヘン国際音楽コンクール第2位を含む5つの賞を受賞。以降、ソリストまた室内楽奏者として、目覚しい勢いで世界的な活躍の場を広げている。

ドイツのシュレースヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭、シュヴェツィンゲン音楽祭、MDR(中央ドイツラジオ放送)国際室内楽フェスティバル、ノルウェーのベルゲン国際音楽祭、スタヴァンゲル国際室内楽フェスティバルなどの世界的な音楽祭にゲストとして招かれている。

また、デンマーク国立響、オスロ・フィル、ヘルシンキ・フィル、コペンハーゲン・フィル、イェーテボリ響等、スカンジナビア半島のデンマーク、スウェーデンの名立たるオーケストラとの共演で高い評価を得ている。スカンジナビア半島の他では、バイエルン放送響、ミュンヘン響、ヴュルツブルク・フィル、ミュンヘン室内管、アルメニア・フィル等の国際的なオーケストラと共演、ハンス・グラーフ、ゾルタン・コチシュ、準・メルクル、ラファエル・パヤーレ、ダニエル・ライスキン、アントネッロ・マナコルダ、ラン・シュイ、マルク・スーストロ、トマス・ソンダーガード、クシシュトフ・ウルバンスキ、ジョシュア・ワイラースタイン等の指揮者と共演。
今後は、アントネッロ・マナコルダ指揮アーネム・フィルハーモニー管弦楽団とのツアー、コンセルトヘボウ管弦楽団との共演、ダニエル・ライスキン指揮ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団とのドイツ国内ツアーが予定されている。
室内楽では、アンソニー・マーウッド、ヴィルデ・フラング、ペッカ・クーシスト、セルゲイ・マーロフ、ラルス・アンドレス・トムラー、マクシム・リャジャノフ、アンドレアス・ブランテリド、セバスティアン・クリンガー、トリレイフ・テディーンらと度々共演している。

2006年のミュンヘン国際音楽コンクールでは、第2位入賞を果たすとともに、聴衆賞、ミュンヘン室内管弦楽団賞、ブッシュ兄弟賞、そしてバイエルン放送交響楽団賞と5つの賞を受賞する。2009年には、デンマーク音楽評論家協会から表彰を受ける。2010年、デンマークにおける音楽芸術活動の功績によりデンマーク・ラジオP2芸術賞を授与される。2012年にはオーゼンセで開催のカール・ニールセン国際ヴァイオリンコンクールにおいてカール・ニールセン・アーティストとして取り上げられた。2013-14シーズンは、オーゼンセ交響楽団のレジデント・アーティストとして、3回のオーケストラとの協演と、室内楽のプロジェクトを担当した。加えて、同団の委嘱によりジャズ・ピアニストでもあるカーステン・ダール作曲のピアノ協奏曲を初演し大成功を収めた。2014年からは、コペンハーゲンのディアマント・アンサンブルのレジデンシィを2年間担当する。

コペンハーゲン王立音楽院で後進の指導にあたる。また2014年には、2つの主要ピアノ国際コンクール、ミュンヘン国際音楽コンクールと、エドワード・グリーグ国際ピアノコンクールに審査委員として招かれた。現在、フランスのイランシーで“Accord Parfait”国際室内楽音楽祭の芸術監督を務める。また、2015年よりノルウェー音楽アカデミー教授。

デビューCDは2010年EMIから、デンマークのチェリスト、アンドレアス・ブランテドとノルウェーのヴァイオリニスト、ヴィルデ・フラングとともにショパンの室内楽作品をリリース。2012年には、初のソロ・アルバム“IL VIAGGIO”をリリース。続いて、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番とクーラウの協奏曲をコペンハーゲン・フィルハーモニー管弦楽団と、モーツァルトのピアノ協奏曲第12番と23番をオーデンセ交響楽団とリリースしている。最新アルバム、デンマーク国立コンサート合唱団&室内管弦楽団との共演によるオリヴィエ・メシアン「 神の顕現の3つの小典礼」(マーカス・クリード指揮)はデンマークのグラミー賞およびフランスのディアパソン誌賞を受賞した。

アルメニアのエレバン生まれ。7歳より故郷のチャイコフスキー音楽院でマルガリータ・ハコビャンの下で音楽教育を受ける。1997年、エレバンのコミタス音楽大学でイゴール・ヤヴリアンに師事。2007年、リューベック音楽大学を首席で卒業。この近年、エリザベス・レオンスカヤ、レイフ=オヴェ・アンスネスから音楽的な助言を得ている。

2016年に作曲家の細川俊夫の推薦により、広島交響楽団定期出演を含む、初の本格的な来日ソロ・ツアーが実現した。

「広島交響楽団 第354回定期演奏会」より(テレビマンユニオンチャンネル)


ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番より 第2楽章


ラフマニノフ:チェロソナタ Op.19 第3楽章(アンコール)
共演:マーティン・スタンツェライト(広島交響楽団首席チェロ奏者)

〔2016年10月21日 広島文化学園HBGホール〕

YouTubeにて演奏をご覧いだけます。

チャイコフスキー:四季


ショパン:バラード 第3番


ショパン:子守唄

コメントより

マリアンナ・シリニャンの演奏は、数年前に準・メルクル指揮ヘルシンキ・フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会で初めて聴きました。公演ではモーツァルトのピアノ協奏曲K.488と、その曲へのオマージュとして作曲された私のピアノ協奏曲『月夜の蓮』の2つの協奏曲が、彼女のピアノで上演されました。マリアンナのピアノは、とてもエレガントであると同時に豊かなダイナミズムにもあふれていて、その豊かな音楽性としっかりとした技術に深く感銘を受けました。モーツァルトは、ピアノが自在にどこまでも典雅に歌われており、たまに即興的なパッセージが宝石のように煌めきます。また私の作品では、極めて繊細な表現で、彼女が心の奥で感じている音楽が直接的に聴衆に伝わってきます。舞台姿も美しく、ほんとうに素晴らしい素敵なピアニストです。・・・細川俊夫(作曲)

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